大学院科学技術教育の全面英語化計画(GRASIUS)

本プログラムの活動報告

News Letter 2008.6 No.4

「国際的に魅力ある大学院」とするために

No.4_1_1 自然科学研究科長
檜山 隆

 

本学大学院自然科学研究科は理学と工学を融合した大学院としてこれまでに多くの有能な人材を国内外に輩出してきました。本研究科は,多様化する社会のニーズに柔軟に対応する研究の推進と堅実な基礎学力と幅広い応用能力を備え国際的視野を持つ実践的・創造的人材の育成により,国際的に魅力ある大学院となることを大きな目標としています。この目標を実現するためにこれまでに多様な取組みが実践されその成果が目に見えるようになってきました。

 

代表的な取組みとしては,平成15年採択の21世紀COEプログラム「衝撃エネルギーの科学の深化と応用」による国際的な教育研究拠点の形成,平成18年4月の博士前期・後期課程一貫教育のための「複合新領域科学専攻」の新設を含む博士前期および後期課程の再編と大学院重点化に向けた改組,平成18年度採択(平成18-19年度)の魅力ある大学院教育イニシアティブプログラム「異分野融合能力を持つ未来開拓型人材育成」による複合新領域科学専攻での異分野理解に向けた教育プログラムの提供,平成18年度設置の社会人にも開かれたMOT特別教育プログラムによる技術経営のための教育科目の提供などが挙げられます。

 

現在,本研究科は教育研究両面での国際化を一段と加速するために,平成19年度採択(平成19-21年度)の大学院教育改革支援プログラム「大学院科学技術教育の全面英語化計画(GRASIUS: Graduate School Action Scheme for Internationalization of University Students)」のもと英語を共通言語とする教育カリキュラムの再編や新たな教育プログラムの提供を開始しているところです。本計画の実施に先立ち,平成19年4月設置の本研究科附属「総合科学技術共同教育センター(GJEC: Global Joint Education Center for Science and Technology)」では,その国際共同教育部門において海外協定校教員を招へいし自然科学の幅広い分野での英語による専門教育科目の提供を進めています。また,平成19年10月より学生の受入れを開始した「科学技術分野における国際共同教育プログラム(IJEP: International Joint Education Program for Science and Technology)」においても一部の日本人学生を含め外国人留学生を対象として,英語による教育・研究指導の提供を開始したところです。

 

このような取組みを通して本研究科の教育研究両面での国際化が一段と加速され,本研究科がアジアにおける,また世界における自然科学分野の国際的な教育研究拠点として認知されることを願ってやみません。そのためには本研究科教職員の努力のみならず本研究科に学ぶ学生諸君の意識改革が必要であるといえます。

 

最後になりましたが,次の世代を担う学生諸君に望むことはただひとつ,将来に向けた大きな志を持つことです。志が大きければ大きいほど,その実現のため,今この時間に為すべきことがあり,より積極的な生き方が必要となります。H. G. Wellsはその著作のなかで「すべての人はタイムマシンを持っている。夢や希望が私たちを未来へいざない記憶が私たちを過去へと連れ戻す。」と述べています。今を生きない限り未来も過去も創ることはできません。また,ミュージカル「ラ・マンチャの男」の中でのセルバンテスの独白に ”to see the life as it should be(あるべき姿で人生を見ること)” という台詞がでてきます。忘れられない言葉のひとつとしていまでも心に残っています。一人,一人の学生が自分のあるべき姿を思い描き,積極的に今を生きることによって,より良い人生を送ってほしいものです。