GelKの目的

人類社会と水環境の持続的共生のために…

世界の多くの地域において、水資源としての地下水への依存度は急速に増加しています。 その結果、地下水システムの包括的な理解に加え、地下水資源の管理、水質の維持、廃水の浄化のための高度な技術が求められています。 持続的な地下水の利用を可能とする水環境との共生は、 この水の惑星”地球”に生きる人類が対処しなくてはならない非常に重要な環境問題の一つとなっています。

なぜ地下水環境リーダーを熊本大学で育成するのか?

人口70万人を擁する熊本市では、上水道、農業用水、産業用水の全てが地下水源から供給されています。 多孔質な砥川溶岩と阿蘇山から供給された火砕流堆積物が帯水層として広い範囲に分布し、地下水量の豊富さとその水質の良さから、 熊本市は日本一の地下水都市として知られています。地下水の保全のため、 既に熊本市は涵養域から流出域までの地下水システム全体を考慮した先進的な地下水資源管理に着手しており、 これらの地域特性は熊本大学で地下水環境リーダーを育成する上で大きな利点となります。

GelKが目指すもの

GelKの目的は、持続可能な社会の構築のため、地下水の量と質を良好な状態に維持することで地下水資源を管理できるPhD学生を育成することにあります。 GelKでは、地下水の理学と工学、法的管理、持続可能な水資源の利用に関する最先端の講義、実習、実験を通して、専門知識や実践的な技術、国際的視野を養います。 GelKには、学内の教員だけでなく、国内外の研究機関から招聘される水環境分野のトップクラスの研究者も参加します。

GelKで育成された環境リーダーに期待される役割

GelK科目の全ての単位を取得した育成対象者は、学位取得時に「熊本大学地下水環境リーダー」の称号を授与されます。 GelKを修了した環境リーダーは、地下水資源管理に関わる様々な分野で活躍し、水循環システムが適切に機能する社会の構築に寄与することが期待されます。 GelKは、水環境に関する科学技術に興味を持つ学生の参加を歓迎します。